2011年7月27日水曜日

ナデシコ、蝉、NHK

30年振りのテレビ出演が決まりました。番組はNHK第43回「思い出のメロディー」。通常は東京で開催されているのですが、今年は3・11以来の節電のため大阪での開催となっています。東日本大震災で想像を絶する悲しみを背負った日本。津波の恐怖、放射能の恐怖、あの日からの道のりはまだまだ険しく厳しいです。政治は遅々として進まないし、国会中継見てもウンザリですし。被災地・被災者の人々への救いの手はいつになったら届くのかと怒りさえ覚える毎日です。そんな日本を元気にしてくれたのは唯一「ナデシコジャパン」だけ。心の底からナデシコの一人一人に「ありがとう!!」って叫びたかった!!感動するっていいことだね!!本当に体の隅々まで元気にしてくれた。テンション上がったよ数日は確実に。彼女たちがいい夏にしてくれました。私の勝手な思い違いか、山の鳥のさえずりが例年の夏より美しく感じる。ウルサイ蝉が鳴かないからだなと思ってたら、俄かに聞こえてきましたよ蝉の声。もうすぐ8月ですものね。あの大地震から4か月が過ぎようとしています。今年の「思い出のメロディー」は被災地の復興、被災者の方々への応援をテーマに掲げての開催です。8月13日はお盆でもあり、亡くなった多くの方々への鎮魂の思いも届けられればいいですね。このような2011年に出演させて頂ける事を嬉しく思います。歌うのは当然ながら「とまどいトワイライト」、応援歌になるかどうかはさて置いて、1979年の思い出の曲として心を込めて歌わせて頂きたいと思ってます。昨日出演者が発表され、私の大好きな長谷川きよしさんの名前を見つけた時は個人的にすごーーく嬉しかったです。サイン貰う必ず。不謹慎ですが、欲しいサイン。今ジーンと言う蝉の声とティナティナと言う鳥の声(勉強不足で名前が分かんない)が外で大いに競演してます。蝉がちょっと優勢です。いやいや鶯が負けじとホーホケキョーと一声。春もいいけど夏もなかなかヤツは持ってるね。彼らには雑念と言うものが無いんでしょうね。なかなか難しいね、そのような境地になるのは。8月13日大阪のNHKでしっかり歌ってきたいと思います。どうぞ30年後の豊島たづみの「とまどいトワイライト」、怖いもの見たさでお楽しみください(笑)ハイビジョン怖いなあ。誰かが言ってました、歌は顔で歌うんじゃない、心で歌うんだと。言ったのは確か私です。届けたい歌がたまりにたまってます。9月は2回ほどライブの予定があります。24日の赤坂ノヴェンバーイレブンスは久しぶり。3月19日に中止して以来のノヴェンバーライブです。どうぞこちらも怖いもの見たさでお集まりください。決して自嘲してるんじゃありません。本当に怖いんですオバサンの歌ってモノは。だけどそれも慣れると悪くないですから。
TAZZ

2011年7月1日金曜日

美しき連携プレー

昨日O駅のホームで帰りの電車を待っていたら、真新しい夏服に大きなランドセルを背負った小さな1年生の女の子とお母さんが私の目の前に立っていた。こんなに小さい頃からの電車通学も大変だなあと思いつつ、ふと周りを見渡すとちょうど下校の時間とあって向かいのホームにも私学の小学生が沢山いた。電車が来て、私達は同じ車両に乗り込んだ。空席だらけで、私もゆっくりと座り、その親子も私の左斜め前の席に座った。すると急にとんでもない大きな声がして。びっくりして見ると、お婆さんが何か怒鳴っている。怒りにまかせて大声をあげている。誰に向かって叫んでいるのかと見たら、先ほどの女の子と同じ制服を着て座っている3人の子供たちに対してのようだ。すると私の左斜め前に座っていた女の子のお母さんがスッと立って、3人の子供たちの前に移動しそのお婆さんに静かにお辞儀をした。お婆さんはうろうろ歩きながら、そのお母さんの肩をこずいて訳の分からぬ罵声を浴びせ続ける。3人の子供たちは怖がってシクシク泣いている。母親がいなくなり1人残されて、不安そうにその様子を見ていた女の子に、そのお母さんは遠くの方から目で「大丈夫」と何度も合図を送っている。その女の子の隣に行ってあげようと思った瞬間、やはり側で様子を見ていた若い女性が女の子の横にぴったり寄り添って座った。良かった!!と思った時、ちょうどK駅に着いた。どうもその親子と3人の子供の中の1人は私と同じこの駅で降りるようだ。2人の子供を残しては降りられないとお母さんが躊躇していたその時、先ほどの若い女性が残った2人の子供の手を取って前方の車両にさっと歩き出した。その若い女性は、女の子の母親に「任せて」と目で合図を送る。電車のドアが閉まり、女の子の母親はその女性にお辞儀をして、口元だけを動かして「宜しくお願いします」とホームで見送った。その怒りが充満した老婆をただ責めることはできぬ。この社会の歪みの産物だ。明日は我が身かも知れぬ。考えてみれば怒れる老婆で良かった、物騒な世の中だ、刃物を持った若者だったりしたらこうは行かないだろう。小さな女の子はきっと自分の母親の行動を誇りに思う時が来るし、友達のお母さんとまた見ず知らずの若い女性に守られた子供たちもきっと心強かったに違いない。猛暑の中に見た美しき連携プレーは、私を清々しい気分にしてくれた。電車を降りて買い物を済ませ、帰る途中、雷が鳴り始めたと思ったら大雨洪水注意報の放送が聞こえてきた。
TAZZ